永住権(PR)への経路
オーストラリアの永住権には、いくつかの決まった経路があります。留学はその入口になり得ますが、卒業が永住権につながる仕組みはありません。内務省が公表している内容を、そのまま整理しています。
このページで分かること・分からないこと
分かること
- ・どういうビザの経路があるか
- ・期限付きのビザと永住ビザの違い
- ・内務省が公表している基本条件
分からないこと
- ・どの職業が永住権につながるか
- ・どのコースを選べばよいか
- ・あなたが申請して通るかどうか
本サイトは職業リストとの対応を判定しません。対象となる職業は内務省が公表する技能職業リストで定められ、毎年改定されます。 州・準州の推薦基準はさらに州ごとに違います。本サイトでは安定して確認できないため扱いません。
経路の形
技能系の永住ビザは、大きく3つの入り方に分かれます。どれも「職業」を軸にしています。学歴そのものではなく、どの職業で、どの条件を満たすかが見られます。
- 1点数制で招待を受ける189・190・491。年齢・英語力・職歴・学歴などを点数にして、招待を待つ形です。190 と 491 は州・準州の推薦も要ります。
- 2雇用主に指名してもらう482 で働きながら、186 で永住に移る形です。雇用主が見つかることが前提になります。
- 3地方で一定期間を過ごす491 で地方に5年滞在し、条件を満たしたうえで 191 を申請する形です。3年間の所得の基準があります。
いずれも、留学の修了だけでは要件を満たしません。多くの経路で、職業が技能職業リストにあること、その職業の技能評価(skills assessment)を 受けていることが前提になります。
ビザの種類と、内務省が挙げている条件
2026年11月6日時点の公表内容です。要約はしていますが、条件を足していません。各行から内務省のページに移動できます。
- 485卒業生ビザ期限付き
Temporary Graduate visa
滞在:ストリームによる
- ・オーストラリアの教育機関を修了していること
- ・Post Vocational Education Work ストリームでは、指名する職業について技能評価機関の要件を満たすこと
- 482雇用主スポンサー(一時)期限付き
Skills in Demand visa(Core Skills stream)
滞在:最長4年
- ・承認されたスポンサー(雇用主)がいて、指名を受けていること
- ・職業が Core Skills Occupation List にあること
- 189技能独立(点数制)永住
Skilled Independent visa(Points-tested stream)
滞在:永住
- ・スポンサーや指名は不要
- ・申請には招待(invitation)が必要
- ・招待を受ける時点で45歳未満であること
- 190州・準州の推薦永住
Skilled Nominated visa
滞在:永住
- ・職業が該当する技能職業リストにあること
- ・その職業について技能評価(skills assessment)を受けていること
- ・申請には招待が必要
- ・点数制(points test)を満たすこと
- 491地方での就労(期限付き)期限付き(暫定)
Skilled Work Regional (Provisional) visa
滞在:5年
- ・州・準州政府の推薦、または条件を満たす親族の支援があること
- ・職業が該当する技能職業リストにあること
- ・その職業について技能評価を受けていること
- ・申請には招待が必要
- ・点数制を満たすこと
- 191地方からの永住永住
Permanent Residence (Skilled Regional) visa
滞在:永住
- ・スポンサーや指名は不要
- ・対象となるビザを3年以上保持し、その条件を守っていること
- ・対象ビザを持っている間、3年以上、定められた課税所得の基準を満たしていること
- 186雇用主指名(永住)永住
Employer Nomination Scheme visa(Direct Entry stream)
滞在:永住
- ・オーストラリアの雇用主から指名を受けること
- ・職業が該当する技能職業リストにあること
- ・Competent English 以上の英語力
- ・健康・人物の要件を満たすこと
申請料と処理期間は載せていません。内務省の配信ではサブクラスによって金額が表示されず、 同じ基準で並べられないためです。処理期間についても内務省が「申請ごとに異なる」と明記しています。 金額は内務省の見積ツールでご確認ください。
職業リストと技能評価
上の多くのビザに出てくる「職業が該当リストにあること」は、内務省が公表する技能職業リストを指します。リストは1本ではありません。
- CSOL
- Core Skills Occupation List。482 の Core Skills ストリームなどで使われます
- MLTSSL
- Medium and Long-term Strategic Skills List
- STSOL
- Short-term Skilled Occupation List
- ROL
- Regional Occupation List
リストには、職業ごとの ANZSCO コード、使える場面を限定する caveat、 そして技能評価を行う機関が併記されています。 ANZSCO は 186 と 482 が2022年版、それ以外の技能ビザは2013年版を使う、と内務省は説明しています。
本サイトはこのリストを転載しません。改定のたびに食い違いが生じ、古い情報が残るためです。内務省のページで直接ご確認ください。
留学との関係
留学は、上の経路に入るための出発点になり得ます。ただし、途中で止まる人のほうが多いのが実際です。隠さずに書きます。
つながり得る点
- ・修了後に卒業生ビザ(485)の対象になり得る
- ・在学中に職歴と英語力を積める
- ・技能評価で求められる学歴の要件に関わることがある
つながらない点
- ・卒業そのものが永住権の条件になることはない
- ・職業リストは在学中にも改定される
- ・州の推薦基準は州ごとに違い、年度で変わる
- ・雇用主が見つかるかどうかは保証できない
「このコースを出れば永住権」という関係はありません。そう説明する情報を見かけたら、どの職業の、どのビザの、いつ時点の話かを確かめてください。
卒業生ビザの条件は卒業生ビザ(Subclass 485)のしくみにまとめています。
誰に聞くか
当社は教育エージェントです。学校とコースの手続きを扱います。ビザ申請の可否や移民に関する助言は行いません。オーストラリアでは、移民に関する助言は登録された移民代理人(Registered Migration Agent)の 業務とされています。
永住権を前提にコースを選びたい場合は、先に移民代理人へご相談いただくほうが確実です。 そのうえで「この職業を目指すなら、どの学校のどのコースがあるか」という部分は、当社でお調べします。誰が相談に応じられるかは内務省が案内しています。
よくある質問
- 専門学校を卒業すれば永住権が取れますか。
- 卒業そのものが永住権につながる仕組みはありません。内務省が公表している技能系の永住ビザは、いずれも職業が技能職業リストにあること、技能評価を受けていること、招待や雇用主の指名を受けることなどを条件にしています。コースの選択はその出発点のひとつにすぎません。
- どの職業なら永住権につながりますか。
- 本サイトでは判定していません。対象となる職業は内務省が公表する技能職業リストで定められており、毎年改定されます。州・準州の推薦基準はさらに州ごとに異なります。内務省の Skilled occupation list をご確認ください。
- 卒業生ビザ(485)は永住権ですか。
- 違います。485 は期限付きのビザです。内務省は Post Vocational Education Work ストリームについて、指名する職業の技能評価機関の要件を満たす必要があると公表しています。
- 地方(regional)で学ぶと有利ですか。
- 地方向けのビザは別に用意されています。491(Skilled Work Regional)は5年の期限付きで、交付から3年後に永住を申請できると内務省が公表しています。ただし州の推薦が必要で、推薦の基準は州ごとに異なります。どこで学ぶかと、どのビザの条件を満たすかは別の話です。
- 相談すれば申請できるかどうか分かりますか。
- 当社は留学の手続きを扱う教育エージェントであり、ビザ申請の可否は判断しません。移民に関する助言は、オーストラリアで登録された移民代理人(Registered Migration Agent)の業務です。必要な場合は、その旨をお伝えします。
コースの相談
目指す仕事が決まっているなら、その職業に対応するコースを探すところはお手伝いできます。 永住権の見通しについては、移民代理人をご案内します。
出典
- ・Subclass 485:オーストラリア内務省「Temporary Graduate visa」
- ・Subclass 482:オーストラリア内務省「Skills in Demand visa(Core Skills stream)」
- ・Subclass 189:オーストラリア内務省「Skilled Independent visa(Points-tested stream)」
- ・Subclass 190:オーストラリア内務省「Skilled Nominated visa」
- ・Subclass 491:オーストラリア内務省「Skilled Work Regional (Provisional) visa」
- ・Subclass 191:オーストラリア内務省「Permanent Residence (Skilled Regional) visa」
- ・Subclass 186:オーストラリア内務省「Employer Nomination Scheme visa(Direct Entry stream)」
- ・職業リスト:オーストラリア内務省「Skilled occupation list」
- ・点数制:オーストラリア内務省「Skilled Independent visa – Points tested」
いずれも2026年11月6日に確認した内容です。移民制度は予告なく変更されます。申請の前に、必ず内務省の最新の公表内容をご確認ください。 本ページは制度の説明であり、個別の申請に対する助言ではありません。